第9番以降のワルツはすべてショパンの没後に出版された遺作である。パリでの生活が軌道に乗り出した1835年の夏、ボヘミアの温泉地で両親と久々の再会を果たしたショパンは、パリへの帰途、ドレスデン在住のポーランド貴族人ヴォジンスカ伯爵家を訪問し、同家の娘マリアと恋に落ちた。このワルツは、ドレスデンを去るときショパンがマリアに贈ったもの。彼とマリアはその後婚約まで交わすが、結婚に至らずに終わる。ショパンはこのワルツをマリアとの悲恋の形見として封印し、生前には出版しなかった。
第9番以降のワルツはすべてショパンの没後に出版された遺作である。パリでの生活が軌道に乗り出した1835年の夏、ボヘミアの温泉地で両親と久々の再会を果たしたショパンは、パリへの帰途、ドレスデン在住のポーランド貴族人ヴォジンスカ伯爵家を訪問し、同家の娘マリアと恋に落ちた。このワルツは、ドレスデンを去るときショパンがマリアに贈ったもの。彼とマリアはその後婚約まで交わすが、結婚に至らずに終わる。ショパンはこのワルツをマリアとの悲恋の形見として封印し、生前には出版しなかった。